活動報告
豊前小倉織研究会は、①小倉織の調査と研究 ②小倉織の制作 ③小倉織を広く伝える、の3つを柱にして活動しています。
小倉織~その技と美~ 小倉城庭園企画展
2022.11.26
本日11月26日(土)から来年1月29日(日)まで、小倉織協同組合の企画展「小倉織~その技と美~」が小倉城庭園で始まりました。展示会場には大きな小倉織のオブジェが設置され、私達研究会の手紡ぎの作品や築城則子氏を始め組合に参加する作家の作品が一堂に会し、それぞれの個性を感じていただけるコーナーとなっています。豊前小倉織伝承会の機(はた)も設置され、ご来館いただいた時に機織りをしている姿がご覧いただけるかもしれません。常設コーナーでは、100gのワタがどのような過程で糸になり、更にたくさんの糸を紡いで小倉織の帯になるかという制作過程を、綿繰り機や糸車などの道具類とともに見て頂けます。袴によく使われている染料で染めた糸サンプルと染料も展示しています。また、伝承会が復元した「いのちのたび博物館所蔵の25枚の袴」の生地で実際の1/4サイズの小さな袴を作って展示しています。絣の着物と合わせて着せたら、微笑ましい姿になりました。小倉織は城下の武士の子女たちの手で織られていたという記録がありますが、昔は小倉城庭園のあたりでも盛んに機音が響いていたことでしょう。このように小倉の歴史に所縁のある場所で、小倉織の展示が実現した事を大変嬉しく思っています。多彩な小倉織の世界を感じていただける企画展にぜひぜひお越しください。お待ちしております。 (T子)********令和4年9月2日付けで手織りによる「小倉織」が福岡県知事指定特産工芸品に指定されました。
朝日カルチャーセンター北九州 小倉織を実践第2回
2022.11.24
11月24日(木) 朝日カルチャーセンター北九州において 小倉織講座全3回のうちの第2回目が行われました。前半は小倉織の特徴や天然の繊維から出来る糸にはどんな種類があるのか、昔の人はどのような素材で織られた服を着ていたのか等、繭、真綿、苧麻・大麻の繊維などを実際に見ながら学んでいきました。そして後半は、いよいよ真田紐のデザインです。約1時間、今回真田紐を織るのに使う22色の草木染の糸を見ながらど、デザインシートに色を塗っていきます。ポップな縞、カッコいい縞、可愛い縞など、小倉織の特徴であるグラデーションを活かしながら考えるのも楽しみの一つです。そしてお一人お一人の思いのこもったデザインが出来上がりました。次回は、いよいよ織の実技です。ご自分のデザインからどんな真田紐か出来るのかとても楽しみです。
第二回市丸小学校小倉織授業-糸を染める-
2022.11.18
11月18日(金)北九州市立市丸小学校にて、第2回目の総合学習授業が行われました。前回10月14日(金)の授業で子供達が育てた綿が糸となり、その糸を今回、藍色に染める体験を行いました。初めての藍染!藍の液に糸を浸けてゆらゆらしながら色の変化を観察します。「あっ!緑になった」元気な声が飛び交います。2分間糸をゆらした後、絞って空気に触れさせると糸が藍色に変化していきました。「藍色になった!」と、ビックリした様子。素直な表情に微笑ましく感じました。藍染めが終わると、いよいよコースターのデザインです。大和先生が小倉織の特徴である縞の説明をした後、デザインシートに色えんぴつで縞をデザインしていきます。驚いたのは、子供たちのデザインを仕上げる早さです。あっという間に縞のデザインが終わりました。みんな、大和先生のお話をしっかり理解していて感心しました。予想外の早さに時間が余ったので質問コーナーがスタート。赤は何で染めますか?「あかねー!」。ピンクはサボテンにつくカイガラムシで染めますが食品にもよく使われています、何に使われていると思いますか?ここは先生が「かまぼこ!」と答えて、子供たちは「へ~ぇ」と。等々みんなの好奇心が授業を盛り上げてくれました。さて、しっかり藍色に_染まった糸は、次回コースターを織るよこ糸となって織りこまれていきます。世界に一つだけのコースター。どんなコースターが出来るのでしょう。とても楽しみです。(ゆう。)
市丸小学校-番外編-
2022.11.01
市丸小学校で総合学習のお手伝いをしています。自分たちが種を撒いて育てた綿から糸を作り、糸を染めて小倉織を織るという楽しい学習に私たちもワクワクしています。10月14日(金)に小学校で、収穫した綿をカードして、糸車で紡いで糸にしました。工房に持って帰り、糸を綛に巻きとり、精練をしました。精練とは、糸を洗剤で煮て、汚れやロウ分を除き、糸が染まりやすくする作業です。工房では、こともたちが初めて紡いだ表情豊かな糸が竿にぶら下がっています。いよいよ次の授業で紡いだ糸を藍染めします。お楽しみに。(kei)