活動報告
豊前小倉織研究会は、①小倉織の調査と研究 ②小倉織の制作 ③小倉織を広く伝える、の3つを柱にして活動しています。
市丸小学校授業2023「小倉織を学ぼう!」
2023.10.11
昨年に引き続き、市丸小学校5年生10名に小倉織の授業をすることになり、第1回目の授業が10月11日の3・4時間目に行われました。始めに小倉織の歴史についてお話を聞いた後、自分達で育て収穫した綿で糸を紡ぐ為の綿筒(じんき)を作りました。
まず、綿の実から種を取らなければなりません。手で種を取ることは難しいので、綿繰り機という道具を使います。
なんと、子どもたちはこの綿繰り機を手作りしていました。箱型の木の椅子に太鼓を打つ時のバチを2本結束バンドで括り付けたものを渡したシンプルな作りですが、子どもたちが器用に2本の棒を回すと、上手に種が取れるのです。これには私達もびっくり。子どもたちそれぞれにお気に入りの棒があるようで、どれだけ頑張って種取り作業をしてくれたかが伝わり、感動しました。
さて、ここからが今日の作業。綿繰りされた綿は、フワフワではありません。今回はカード機(ハンドカーダー)という金属の針が付いた大きなブラシの様な道具を2本使って綿の繊維を整え、綿をフワフワにしました。初めは恐る恐るカード機を握っていた子どもたちは、上手に出来たお友達に教えてもらいながら、キレイに整った綿をカード機からふわりとはずすのが上手くなっていきます。その綿を箸の様な棒でクルクル巻いて、綿筒の出来上がりです。自分が作った綿筒を使って、いよいよ糸車で糸を紡ぎます。糸車は教室に5台準備。1台に2人ずつ、交替で紡ぎます。初めての糸車にみんな興味津々。左右の手の動きが異なる上に、前に回したり後ろに回したりと慣れない動作に初めは戸惑っていましたが、次第に自分で出来るように。糸を切らずに長く紡げるよう、何度も挑戦していました。紡ぐ時間が足りなくて、充分に教えられたか、楽しく作業してもらえたか心配でしたが、授業終わりに私が担当した2人共が、手を上げて感想を言ってくれたので、安心しました。細い糸が紡げたのが嬉しかったようです。
次回は、今日紡いだ糸を藍染めし、自分達で織る布の縞をデザインします。どんなデザインになるのか、楽しみです。〈Y子〉